育てる

後輩を育てる　それは先輩の役目。

4月から仕事に復帰したばかりの私であるが、
この職場はみな後輩ばかり。
現在主要な役割を任されている子達も
私より後輩なのだ。

この状況の中で私に求められるのは後輩を育てること。
これがなかなか難しい。
まず第一に私自身復帰したばかりで
やっと仕事に慣れ、勘を取り戻し、
どうにかひとりで業務をこなせるようになった状態。
とてもじゃないが、周りの子に気を配る余裕などなかった。

しかし、ここに来て、本格的に育てる関わりを持たなければならなくなってきている。
これは新人に対してだけではない。
むしろ新人には新人担当がいて、
その子たちが着々と事を進めているからいい。
問題はそれ以外の子達。
新人担当の子や、それ以上の多くの子達に対して、
その子たちが育つ関わりを上司から期待されているのがよくわかる。

人は本来みな、育とうとする力を持っているという。
好奇心や探究心に満ち溢れ、
学びたい、知りたい欲求を強く持っていると。
ただ、自分の伸びたいほうに伸びることを
必ずしも許されない状況にあるうちに、
自ら育つこと、学ぶことをあきらめているのだと。
まずはその人がどの方向に伸びようとしているのかを共に見極め、
育とうとする力を信じ、
そして自ら育つことを待たなければならない。

実際私にできているだろうか？
できるんだろうか？

わかっていても、つい手を出す、つい口を出す。
その人が必ず変化してくることを信じきれず
待つことができない。
これでは育てることなんてできない。

全員を私がひとりで育てるなんて事はできないのはわかっている。
私にもそこまでのキャパはない。
期待と葛藤。
本当に難しいことだと思う。

それでもやらなければならないことを実感した。
微力ながらも関わることに意味があると思いたい。
後輩ひとりひとりが語る言葉に耳を傾けると、
それぞれがみんないろいろ考えていることがよくわかる。
迷ったり、悩んだり、感情的になったり。
そういう部分を支えていけたらいいのに。
私も先輩としてというより、人として
勉強不足、経験不足を感じる今日この頃。